あえなかった。

2003年1月19日
タカに会えなかった。

今、タカの会社は大変な時期だ。
いまここで踏ん張らなかったら
これまでやってきたことが水の泡になってしまう・・・
っていうような状況だ。
わかってた。
なんとなくだけど。

カフェのバイトが終わって、クルールームでまったりしてた。
そこにタカからメール。

「今日やめよう!ごめん。FAXでつぎつぎと指令がくる。帰りいつになるかわかんないよ。ずっと待っててもらうわけにいかないからさ。もうすこしよい子で待ってて」

タカと復活した時、忙しくてあんまり会えないと思う、っていうタカに
「だいじょうぶ。いい子で会えるまで待ってる」
って言ったの、覚えてたんだ。

なんだか体がぶわぁ〜っと熱くなった。
一気に体温あがった感じ。

何て返したらいいものか。

「楽しみに待ってたのに・・・」
かわいくふてくされてみる?

ちがう。

「楽しみにしてたのに、ショックだよ。もう会いたくて仕方ないよ。耐えられないよ」
寂しいって訴えかけてみる?
 
んなことしても意味ない。

「・・・・・・」
嫌味を言ってみようかと思ったけど
全く思いつかない。

「(T_T)」

結局こうなった。
ほかに送ることも思いつかなかったし
重苦しいことも送りたくなかった。
どうとでもとれるように、
むしろ良い方に汲んでくれることを期待して
それを返事にした。

「ちょー悔しいよ〜(T_T)
 いっぱいしてあげようと思ってたのにーー」

何をだ・・・??

でもこれでよかった。
重いのはいけない。
タカにとっても、あたしにとっても。


*********************

それでもやっぱり多少ショックだったわたしは
そのまま友達とご飯食べに。

帰り際、駅前でご飯やさんのおにいちゃんが
ビラ配りをしていた。
店内にいた、あたしたちの顔を覚えていてくれたらしい。
声かけられた。

携帯聞かれて、笑ってはぐらかして帰ってきたけど
なんか楽しかったなぁ。
今はそんなことが楽しく思える。

深く考えるのは面倒くさいものだ。

********************

帰りの電車で、気づくと彼氏とSくんからメールが来ていた。
こういう時に限って、Sくんからメールがくるんだ。

Sくんはいま卒論の真っ最中。
ちょうどあと一週間くらい。

卒論終わったら、絶対に遊ぼうね、Tinyに会うの、楽しみにしてるよ☆ だって。

あたしも楽しみにしてるよ。
エッチなことを期待することもなく
ただちょっと気に入ってる男の子と遊びに行くっていう
その気楽な感じを、今のあたしは求めている。

********************

ウチに着くと、どっと疲れが出た。
もう全部めんどくさい。
とっとと寝てしまえ。

メイクを落として、ベッドにもぐりこんだ。

夜中、気づくと彼氏から着信とメールが。
「Tinyの声聞きたかったんだけど、もう寝ちゃったのかな?Tiny大好き☆おやすみ。」

恋する乙女のようなかわいいメール。
寝ぼけていたにもかかわらず、ちょっと笑ってしまった。

そんな長い長い一日。

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